2012年8月9日木曜日

附属高校に行きたい理由なんてありません!

子ども達に毎年毎年、「なぜ附属高校に行きたいのか」と
問います。そして、それを文書にしてもらうのです。


実際に書かせるとなかなか書けません。
どうして書けないかというと、何もないからなのです。

他の高校のことも知らなければ、附属高校に進学したい
強い動機もありません。何もないのです。

中には附属高校へはそれほど行きたくないけれど、
親がそう言うから行くとはっきり書く子どももいます。


これでは目の前のテストに対する覚悟なんてあったもの
ではありません。


大学への進学だけで中学受験や小学受験で附属池田に
入ってくると、附属池田中学や附属高校池田校舎に行く
ことが当たり前になってしまいます。

何のために附属高校池田校舎に進学するのかなどと
考えることもありません。それでもテストの点数が
取れていれば問題はありません。

テストの点数が取れているということは、しっかりした
目標を持てていなくても、目の前のことをコツコツと
積み重ねる習慣ができているということです。

テストの点数がとれていなければ、たいへんです。
取れないということはやりたくない、やっていない、
わからない、のどれかの状態になっているはずです。


そんな状態のときに、ご家族には怒られる、学校の
懇談ではぶつぶつ言われる、また、家に帰って怒られる、
となればたまったもんではありません。


そうなるとますますやりたくなくなり、やらなくなって
いくのです。悪循環でしかありません。


この状況を打開して、することができるようになると
思いますか?どうすればするようになりますか?

それを一気に変える方法があります。
目標を決めるときに、目標は達成して本気で喜べる
ことを目標にするのです。


感情的に喜ぶことが目標で、何かを手に入れることを
目標としないということなんです。


ですから、「附属高校に連絡進学すること」を目標に
するのではないのです。

「○○することができるようになって、すごくうれしい
から、附属高校に連絡進学したい」というように、嬉しく
なることを目標とするのです。


人間は感情の伴わない目標に対しては、よほどのことが
ないと全力投球はできないのです。


例えば、子ども達はテストの結果が90点以上だったら
どうしても欲しい携帯電話を買ってもらえるとなったら
ものすごくがんばるんですね。

どうしてかというと、テストの点数を90点以上とる
ことが目標ではなく、90点以上とって、携帯電話を
買ってもらえると、「うれしい」からなんです。

だから、がんばるのです。
言い換えれば、買ってもらえたら、目標は達成したの
ですから、次からはがんばらないのです。


だから、テストによって何かを買い与える方法は
絶対に長続きしないのです。


この例でも、ご褒美の携帯電話がなく、単純に90点以上
とることを目標にしたら、なかなかがんばれません。

特に、前回のテストが40点くらいの生徒にとっては、
倍以上の点数を取る努力をするなんてことは、尋常では
ありません。そんな努力をできるはずもないのです。

だから、感情の伴わない目標には全力投球できません。
その感情を伴わない目標に附属高校がなっていたら、
がんばれると思いますか?


附属高校池田校舎に行くことができるようになっても、
少しくらいはうれしくても、そのあと、並みの努力では
学校の授業についていけないような状態ならどうでしょうか?

それは辛いことだと思います。ただでさえしんどいことを
するのに、その目標が達成したら、よりしんどいことが
待っているとしたら、目標など達成したくなくなります。


附属池田中学生で○○大学に合格したいと思っている
生徒はほとんどいないと思います。いたとしても、それが
附属高校に行く明確な理由になってはいないと思うのです。

それでは、テストでどんなことをしても点数をとる覚悟を
することができないことがお分かりいただけると思います。


だからこそ、「附属高校へ連絡進学すること」を目標と
してはいけないのです。

「附属高校に連絡進学すること」を目標としないとき、
何を目標にできるか、子ども達が喜ぶことを目標として
提案できるか、ということが、ご家族にとって大切な
ことなのです。


この続きはまた、次回お話させていただきます。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


           進学塾TMC池田
           http://tmc-ikeda.com/

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